叱ってばかりで毎日の子育てが辛くなってきました。
私もそんな時期がありました。
発達障害・グレーゾーンの子育てにはちょっとしたコツがあるんです。ポイントを押さえて、ストレスを減らして行きましょう!
この記事は、発達障害グレーゾーンの子育てをしているお母さんのこんなお悩みについて、以下のようなポイントで解説しています。
私の子どもはADHDのグレーゾーンです。診断名はついていないものの、投薬を受けたり児童発達支援に通ったりしながら、日々成長しています。定型発達の集団の中で、発達障がいグレーゾーンの子どもが生きる大変さを親として側で見てきました。
また、保育士として療育の現場に勤務する発達障害児支援のプロでもあり、日々発達障害の子どもたちとともに過ごし、子どもたちの健やかな成長を支え、保護者を支援することを仕事としています。
かつての私のように、発達障害・グレーゾーンの子育てにしんどい思いをしている、お母さんの気持ちが少しでも軽くなるようにという思いでこの記事を書きました。
この記事を最後まで読んで、発達障害・グレーゾーンの特徴を知り、オススメのほめ方・叱りかたを実践してみてください。
グレーゾーンの子育てがしんどい理由
発達障害の特性がある
発達障害グレーゾーンの子どもの場合、診断がおりていなくても、発達障害の特性を一部分は持っています。苦手なことは脳の特性が理由でできないため、本人が気をつけても簡単にできるようにはなりません。園や学校の集団の場では目立ってしまい、叱られる機会が増えます。
子ども自身も、
- 何をやってもうまくいかない
- 他のみんなのように上手にできない
- 自分ばかり怒られる
こんな風に思っています。この状態が続くと、自己肯定感が低くなっていきます。
子どもが幼児期から中高生までの大人へ成長していく時期に、一定の目安どおりに成長していく子ども達(定型発達児)に比べて、成長の仕方や分野によっての得意不得意にばらつきがあり、医学的な診断が降りていなかったり未受診の状態の子どもを、いわゆるグレーゾーンと言います。
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お母さん自身の誤解
発達障害はしつけでは直りません。
発達障害グレーゾーンでもそれは同じです。持っている特性は生まれつきのものですので、しつけや教育で直せません。
「診断名がつかない=発達障害ではない」
と考えてしまうと、特性を持っている子ども本人がしんどい思いをします。
しんどい部分に関しては発達障害と同じように配慮をする方が、本人の生きづらさを軽くできます。
診断が降りていなくても受けられる支援がある
お母さんひとりで背負い込むのはやめて、外部の力を借りながらお子さんの成長を支えましょう。
便利なグッズを活用したて、本人の困り感を軽くする環境づくりをしていきましょう。
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自己肯定感が下がる「しかる育児」
「何をやっても注意される」「自分はダメな子なんだ」
「私の言い方がいけないのかな」「また怒ってしまった」
こんな毎日が続くと、お母さんと子どもの両方が徐々に自信を失っていきます。
叱る子育ては後追いのやり方です。何か起こったことを子どもと振り返って次につなげる育児法です。
叱る子育ては、失敗が多い発達グレーゾーンの子どもには不向きです。このスタイルは卒業して、親子のストレスを減らしていきましょう。
子どもの成長を感じられない
発達障害グレーゾーンの子どもは、集団の中で特性に気づかれないままの場合も多いのですが、もちろんその逆で早期に気づかれる場合もあります。
絵本の読み聞かせ会で、他の子ども達はじっと座っているのに、自分の子どもは絵本に興味を示さないし座り続けられない。何度か行っても同じで、他の子と差が開いていくのを感じて苦しい。
子どもの成長で気になっている部分がなかなか良くならないことは、親としては辛い状態です。気持ちはとてもわかります。
お母さんが辛いと思うほど子どもの成長を感じられない時は、なるべく早く専門家に相談して子どもの発達の状態を確認してもらいましょう。
子どもが何につまづいているかがわかれば、専門的な支援が必要かどうかや、お母さんが取るべき対処方法などが分かります。
他のママと悩みを共有できない
ママ友に悩みを打ち明けてみたら、「〇〇ちゃん、全然普通だよ!」と言われて、それ以上何も言えなくなった。
地域の育児サークルや園庭開放に行っても癇癪を起こしてばかりで、他のママたちの目線が気になって行かなくなりました。
グレーゾーンや発達障害のお子さんをお持ちのお母さんから、こういったお悩みを聞きます。
グレーゾーンの子育てをがんばっているお母さんには、「周囲の大人と共有できない」状態は、思っている以上にストレスがたまっていてしんどい状態です。
専門家や同じ悩みを持ったお母さんと繋がって相談できる環境を整えましょう。
私で良かったらお話聞かせてください!
X(旧Twitter)のリプかDMからご相談くださいね。
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めぐ|凸凹子育てアドバイザー
twitter.com
子育てに疲れたらお母さんのケアを
誰かに話してスッキリする
一人で苦しんでいませんか?
外に気持ちを吐き出すことは、気持ちの整理にもつながります。
同じ悩みを抱えているママさんとなら悩みを話しやすいのではないでしょうか?SNSなら匿名で交流することも可能です。
思い切って、プロに相談するのもおすすめです。
心理療法士等の専門職に育児の悩みを相談でき、必要であれば子どもとの面談もあります。子どもの特性に合わせた声掛けのコツや、発達や就学状況の悩みについて相談できます。
大阪市の相談窓口リンク
4歳以下の場合、1歳半検診や3歳児検診の時に発達についてのチェックがあります。検診時には特に指摘はされていなくても、子どもの様子に心配なことや気になる事がある場合には相談窓口に問い合わせてみましょう。
年長児以降の就学年齢の子どもの保護者に対しては教育委員会が相談業務を行っています。
私の経験談から
私は上の子の時に、教育相談に5年間お世話になりました。この間に2度IQテスト(WISK-Ⅳ)を受け、テスト結果を学級担任と支援担任の先生と共有し、子どもの特性を押さえた指導方法を助言してくれました。
育児での不安や愚痴、悩みを聞いてもらって、対処方法を専門家から助言してもらえる1時間は非常に濃く、私の大切なリセットの時間でもありました。ぜひ活用してください。
WISK-4は子どもの取扱説明書をもらったようで、とても助かりました。発達検査は他にも種類がありますので、必要に応じて受けることができますよ。
「お母さん」のお休みを取る
「お母さん」になって以来、一日のほとんどの時間を家事や育児に取られて、自分の時間が全く取れてないと言うお母さんが多いのではないでしょうか?「お母さん」の時間を少しお休みして、自分の時間を満喫しましょう。
と簡単に言われても、現実にはなかなか難しいかもしれません。
忙しいお母さんは自分で時間を作っていかないと「お母さん」のお休みは実現しません。
周囲に家事や育児を頼める環境がないという方は、
こういったサービスを利用して「お母さん」をお休みできる時間を作りましょう。子どもと離れることが難しければ、家事を休む工夫も有効です。
お母さんは、子育てと家事のいわばダブルワーク。
子育てが休めないのであれば、家事代行サービスを利用して家のことをお休みして、子どもとゆっくり向き合う日があってもいいですね。
発達障害グレーゾーンのほめ方・叱り方
グレーゾーン子育てのしんどさを軽くするためには、子どもの幼い部分を受け入れて理解し、支えていく気持ちが大切です。
- 適切にほめる
- 正しい叱り方を実践する
この二つを意識して改善していきましょう。
できないことに注目しすぎない
同じ親として、同年齢の他の子ども達と比べてできないことが気になってしまうのはわかります。でも、他人と比べてできないことに注目するのはやめましょう。
いまできること、できるようになりつつあることを見つけてはほめる。これを毎日実践してください。ほめることは、子どもに自信と安心感を与えます。
自分に自信をもつことが、苦手なことに取り組む勇気につながります。
たくさんほめて、自信満々になってもらいましょう。
叱り方のポイント5つ
注意してやめさせることを続けていると、「注意されたらやめる」流れが定着してしまいます。
叱り方のポイントを5つ紹介します。
名前を呼んで怒るのはNG
(怒り顔&大きな声で)「〇〇(子どもの名前)ちゃん!」「もう、〇〇!!!」
こんな怒り方していませんか?
「名前を呼ばれる=怒られる」と覚えてしまって、名前を呼ばれたらすぐに逃げる悪循環にハマってしまいます。
名前を怖い声で呼ぶことと、直前にした行動がつながるとは限りません。
やめましょう。
理由を聞く怒り方はNG
「どうしてこんなことするの!」
「なんてことをしてくれたの!」という驚きの表現なのかもしれませんが、その場合は自己肯定感を下げてしまうので、理由を聞く叱り方はやめましょう。
兄弟げんかで双方の言い分を聞く等、本当に理由を聞き取る必要があるときだけにしましょう。それでも怒った声で言うのはNGです。
短く伝える言い方で
「それは触りません」
「ソファでジャンプしないで」
といった具合に穏やかに短く伝えます。
くどくど長く説教するのは逆効果です。
長く話すと全体の印象が薄れて、大事な部分がぼやけます。習得できるまで何度でも伝えてあげてください。
あくまでも端的に。怒りの表情やため息もつけません。
子ども自身が選択する言葉で伝える
「ダメって言ったでしょ!!」
「やめなさい!」
強制力のある言葉で問題行動をやめさせていても問題行動はなくなりません。子ども自身が「そうだな、やめよう」と思うような言葉がけが大切です。
危険な行為は即座にやめさせなければいけませんが、そうでない場合は端的に声掛けします。
いつまでも「やめなさい」でやめていては、自分で判断できるようになりません。
子ども自身の判断で動き出すために、子どもが気持ちを切り替える助けになるような言葉をかけます。
やめられなくても、少しでもやめようかなという迷いのようなものが見られたら「やめようと思ってえらい」とほめるのがポイントです。
これの繰り返しで、徐々に良い行動を意識できるようになります。
お母さんの気持ちを伝えるのはOK
お互いくせになっているやり取りですから、いきなり変えるのは難しいかもしれません。
「少しやり方を変えてみる」
つもりでトライしましょう。お母さんの気持ちを分かりやすい言葉で伝えます。
「お母さんが大事にしてるソファだから壊れると悲しい」
「ソファが壊れないか心配。何度もされるとお母さんイライラしてしまう。」
こんな風に、素直な気持ちを分かりやすい言葉で表現するのがポイントです。お母さんはこれをするとイライラするんだなと理解することが、他人の気持ちを思いやれるようになるための第一段階です。
わが家では私が自分の気持ちを話し始める時に、「私の思いは...」と話し始めます。
この言葉で、子どもの気持ちが私の話に気持ちが向くのがわかります。私自身も、こう宣言することで話しやすくなります。
この声かけは、小学校高学年くらいからの方が伝わりやすいかもしれません。
環境を整える
こう聞くと難しそうに聞こえますが、難しいことではありません。
部屋の中のちょっとした工夫で、発達障害グレーゾーンの子育てで困っていることが解決する可能性があります。
例えば、リビングは本を読んだりテレビを見てゆっくり過ごす場所、遊ぶのはおもちゃの部屋と使い方をそれぞれ専用にします。
専用にするのが難しければ、目的別にコーナーを分けましょう。
↓他にも色々なグッズを紹介している記事です。よろしければ参考にしてください。
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まとめ「子どもの特性を受け止め、疲れたら休む」
この記事では、発達障害グレーゾーンの子育てがしんどい理由とその対処法について解説しました。
発達障害グレーゾーンの子育てには、定型発達の子育てと同じではうまくいかない部分も多くあります。
この記事で紹介しているサービスを利用していなければ、何か一つでもいいので動き出してみてください。
周りに相談ができずに辛い思いをしているのであれば、専門機関と連携することで、受けられるサービスがあります。
外に助けを求めながら、しんどい子育てを楽にしていきましょう。
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