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子どもと自宅で取り組める!小学生の間に身につけたいソーシャルスキル5選

困っているママ
  • 最近よく聞くソーシャルスキルって何のこと?
  • ソーシャルスキルを家で練習するにはどうしたらいいの?

社会生活を送るために必要な技能を指す「ソーシャルスキル」ですが、こんな風に感じているお母さんも多いのではないでしょうか?

この記事では、お子さんにソーシャルスキルを身につけてもらいたいと考えているお母さんのために、次のことを解説していきます。

  • ソーシャルスキルってなに?
  • 小学生の間に身につけたいソーシャルスキル5選
  • ソーシャルスキルの練習方法

ソーシャルスキルを身につけると、学校で友達や先生とよい人間関係を築き、楽しい集団生活を送れるようになります。

ご家庭で取り組める練習方法についても解説しています。ぜひ最後まで読んで、小学生の間に身につけたいソーシャルスキルの練習法を実践してください。

ソーシャルスキルってなに?

ソーシャルスキルとは、直訳すると「ソーシャル=社会」「スキル=技術」という意味があり、社会生活を送るために必要な技術全般を指します。

社会生活の中で人との関わりは避けられません。年齢相応のソーシャルスキルが身についていないと、学校生活が辛いものになっていきます。

ソーシャルスキルとは対人コミュニケーションの技術

発達障害やグレーゾーンの子ども達は、その特性から人との関わりの中でトラブルを起こしてしまうことがあります。

  • 空気が読めない
  • 相手の気持ちを推しはかるのが苦手
  • 突飛な行動で相手を驚かせる

ソーシャルスキルとは、人との関わりが苦手な発達障害やグレーゾーンの子どもたちに、技術として対人関係のコツを身につけてもらおうという考え方です。

例えば、基本的なソーシャルスキルの一つに「あいさつ」があります。

良いあいさつをするためには、「笑顔で」「顔を見て言う」などの技術的なコツがありますよね。それがソーシャルスキルです。

コミュニケーションが苦手な子ども2タイプ

ソーシャルスキルが低く、人との関わりが苦手な子どもには2つのタイプがあります。

それぞれに人との関わりに課題があり、ソーシャルスキルの練習が必要です。性格のせいにしてしまわず、ソーシャルスキルを身につけられるようにサポートしていきましょう。 

引っ込み思案・恥ずかしがり屋タイプ

自分の考えや感情を口に出したり、思ったように行動したりできないタイプです。

自分の意見を言えなくて他人の言いなりになったり、ストレスをため込んでしまったりすることがあります。

 攻撃的・積極的すぎるタイプ

自分の考えや感情をすぐ口に出したり、暴力を振るってしまったりするタイプです。

自己主張が過剰だったり、人との距離が近すぎたりするためにトラブルを招くことがあります。

ソーシャルスキルトレーニングで経験を学びに

ソーシャルスキルの練習はソーシャルスキルトレーニング(SST)と呼ばれます。

生活の中で取り組む方法や、ゲームや遊びを通して体験しながらソーシャルスキルを身につける方法もあります。

子ども達は学校生活の中で他人と関わりながら実践的に身につけていきますが、個人差も激しく、友だち同士でトラブルも起こります。

人との関わりが難しい子どもは、年齢相応のソーシャルスキルが身についていないため、トラブルが多くなってしまいます。 

トラブルが発生した時にも学びがあります。周りの大人がソーシャルスキルトレーニングの知識を持って介入することで、子どもの学びにつなげます。

発達障害の特性がある子どもは、感情のコントロールが難しかったり、暗黙のルールを理解しにくかったりします。苦手なこととその度合いも様々ですので、子どもの苦手に応じたソーシャルトレーニングに取り組みましょう。

小学生の間に身につけたいソーシャルスキル5つ

小学生の間は基本的なソーシャルスキルを身につける良い時期です。

小学生になると、クラスの友達、他学年の子ども、先生など、たくさんの人との関わりがあり、グループ学習など、友だちとかかわる必要がある場面も増えてくるからです。

ここからは、小学生の間に身につけておきたいソーシャルスキルを紹介していきます。

小学生の間に身につけたいソーシャルスキル5選

  • 困った状況を解決する
  • 相手の思考や感情を理解する
  • 自分の思考や感情を理解する
  • 自分の感情をコントロールする
  • 先生とのやり取りのコツ

困った状況を解決する

学校生活では困った状況に陥ることがあります。

困った状況を解決するために、身につけておきたいソーシャルスキルがあります。

困った状況を解決するソーシャルスキル(例)

友だちに悪口を言うのをやめてほしいとき

  • 友だちがどうして悪口を言ったのか考える
  • 「やめて」とはっきり言う
  • 悲しいと伝える
  • 友だちに相談する
  • 先生に助けてもらう

困っている状況に応じてこれらのことができると解決に近づきます。

自分で解決できればそれが一番良いのですが、自分だけでは解決できないときに、相談したり助けてもらったりする判断ができると安心です。

相手の思考や感情を理解する

相手の言葉や表情、行動から、相手の思考や感情を理解するソーシャルスキルも身につけたい大切なスキルです。

相手の考えていることや感情を理解するスキル(例)

友だちが泣いているとき

  • 「大丈夫?」と声をかける
  • 背中をさすってあげる
  • 泣き止むまでそばにいる
  • 友だちの話の聞き役になる
  • 泣いている理由に共感する

お子さんが学校で友だちが困っていたり泣いている場面に遭遇して、「どうしたのかな?」「大丈夫?」と感じたとき、

ソーシャルスキルを使って友だちの力になることができれば、お子さんの自信にもつながるでしょう。

この他にも、ケンカになった時や、相手から思わぬことで責められた時にも、「相手の思考や感情を理解する」ソーシャルスキルは役立ちます。

自分が考えていることや感情を伝える

自分が考えていることや感情を伝えるソーシャルスキルも大切です。

自分の気持ちをうまく伝えられれば、より良い人間関係も築けますし、嫌なことや不利益なことから自分を守るためにも身につけたいスキルです。

自分が考えていることや感情を伝えるスキル(例)

  • 「ありがとう」と感謝する
  • 自分が悪いときは素直に「ごめんなさい」と謝る
  • 嫌なことは嫌と伝える
  • 上手にはっきり断る

友だちと仲良くなったり、嫌なことから自分を守ったりするために身につけておきたいスキルです。 

自分の気持ちを切り替える

なかなかそうはいかないのが現実

集団生活では自分の思い通りにいかないことも多いため、自分の気持ちを切り替えられるソーシャルスキルは必要不可欠です。

怒って暴言を吐いてしまったり、落ち込みすぎてしまったり、やりたい気持ちが強すぎてしまったりすると、人間関係に悪い影響が出てしまいます。 

こんな時に気持ちを切り替える方法を身につけておくと安心です。

友だちの言葉にカッとなった時(例)

気持ちを落ち着けるためにできること

  • 6秒数える
  • 深呼吸する
  • その場を離れる
  • 友達や家族、先生など誰かに聞いてもらう
  • 運動して気分転換する
  • 嫌なことを言う友だちとは距離を取る

自分の気持ちを切り替えるには、最初に気持ちを落ち着ける必要があります。

自分の一時的な感情に振り回されずに行動するために、クールダウンに効果的な方法を見つけておきましょう。

先生とのやりとりのコツ

これから続く学校生活のために、先生とのやりとりに必要なソーシャルスキルも身につけていきましょう。

先生は身近な大人の代表なので、先生とのやりとりは大人との適切なコミュニケーションの練習になります。

先生とのやりとりに必要なソーシャルスキル(例)

  • 職員室に用事があるときは「失礼します」と言って入室し、「失礼しました」と言って退室する
  • 注意されたときも返事をする
  • 「ねえねえ」ではなく、「〇〇先生」と声をかける
  • 「できました」「ありがとうございます」などの簡単な敬語を使う

家族以外の大人と適切なコミュニケーションが取れるようになってもらいたいですね。小学生の間は子どもらしさがまだ許される年でもありますので慌てなくても大丈夫ですが、少しずつ取り組んでいきましょう。

ソーシャルスキルトレーニング(SST)の手順

ソーシャルスキルトレーニング(以下SST)と聞くと、専門的な知識が必要で難しそうに感じるのではないでしょうか?

実は自宅でも簡単にできるんです。

たとえば、ゲームや遊びの中で取り組めるSSTには次のようなものがあります。

すること学習するソーシャルスキル
トランプ・ボードゲーム・ルールを守る
・順番を守る
・みんなが楽しい言葉かけ
・勝ち負けにこだわりすぎない
・悔しさなどの感情のコントロール
クイズ・なぞなぞ・人の話を最後までよく聞く
・ヒントの聞き方
・相手が話し終わるのを待って話し始める
私はだれでしょう?ゲームなど自己紹介形式のゲーム・自分の考えを伝える
・自分で自分のことを客観的に考える
・話すときのちょうどいい声の大きさや速さ
ゲームや遊びの中で取り組めるソーシャルスキルトレーニング(SST)の例

お母さんとの会話の中でもSSTはできます。

何かトラブルがあったとき、お子さんのソーシャルスキルの未熟さが原因であるなら、そのトラブルをきっかけに取り組むとお子さんにとっても気づきが多く、効果は高くなるでしょう。

ここからは、自宅でできるSSTの方法を解説していきます。

ソーシャルスキルトレーニング(SST)5つのステップ

  • 言葉で教える
  • 手本を見せる
  • 何回も繰り返す
  • ほめる・修正する(フィードバック)
  • 実践する

  言葉で教える

最初に身につけて欲しいスキルについて説明します。

「人が話している時は、顔を見て聞くんだよ。しゃべってる人も聞いてくれてると分かると安心だからね。」というように、わかりやすく説明します。

ポイント

  • 「手を止めて、体を向けて、顔を見て聞く体勢ができたら、時々うなづいたり相槌を打つんだよ」と技術論として説明する。
  • 「どうしてだと思う?」「どうしたらいいと思う?」とポイントを本人に語らせて理解度を確認する。
  • 口頭での説明だけだと理解しにくい場合は、絵カードなども取り入れて場面を思い描きやすいようにする。

できるようになるまで、何度でも必要に応じて話し合って確認しましょう。自分の苦手を意識することも大切なステップです。

  手本を見せる

日々の生活の中で、お母さんが手本となって見せてあげてくだださい。

お母さんがお子さんにこうあって欲しいと考えている姿を、お母さん自身が日ごろから実践してお子さんに見せ続けることが大切です。

お母さんのマネであれば、お子さんも前向きに取り組めます。

  何回も繰り返す

ソーシャルスキルトレーニングをすればすぐにできるようになる!......訳ではありません。

今できていないことができるようになるには、ある程度の期間が必要だと考えましょう。

根気よく、何回も繰り返し練習しましょう。

最初はうまくいかなくても大丈夫です。ゆっくり成長を見守りましょう。

伝え方を変えてみたり、もう一度話し合ったりして、諦めず根気よく取り組みましょう。

  ほめる、修正する(フィードバック)

グッジョブ!!!

まずは取り組んだことをほめましょう。子どもが実践した時には、うまく行かなくても意識して取り組もうとした姿勢をほめてください。

「よかったよ」だけではなく、「意識してやってたね」「最後までちゃんと聞いてくれてうれしかった」など、なるべく具体的にフィードバックしましょう。

改善点を伝えるときには過度に否定的にならないように気をつけましょう。

「全然できてなかったよ」「そんな人と遊びたくない」など否定的な言葉を使うと、子どもがやる気を失くしてしまいます。

  • 声が大きすぎるからもう少し小さな声で言えたらいいね
  • バッチリだったんだけど、最後の方は顔がこっちに向いてなかったね
  • 上手に聞けてたけど、うなずくのがちょっと多かったから半分くらいでいいよ

こんな風に、修正点を伝える時には、よかったこと+具体的な修正点の形にして、受け入れやすい言い方にしましょう。

  実践する

練習したスキルを実際の生活で使っていきます。

このフェーズは最も大切な段階です。

日々の生活で使うために練習してきたのですから、お母さんとの関わりの中はもちろん、学校で上手に使えるようにサポートして行きましょう。

ソーシャルスキルトレーニングに取り組むときの注意点

  • 一度にいくつも取り組まず、課題は1つずつ取り組む。
  • うるさく言い過ぎないように注意。
  • ほめるのは何度でもOK
  • 学校で上手に使えているか時々聞いてみる。

 まとめ

この記事のまとめ「自宅でもソーシャルスキルトレーニングはできる」「たくさんほめて、毎日実践」

この記事では、小学生の間に身につけたいソーシャルスキル5つと、家庭内で取り組めるソーシャルスキルトレーニング(SST)の方法について解説しました。

ソーシャルスキルは対人コミュニケーションの技術であり、周りと良い人間関係を築きながら社会生活を送るために大切な技術です。

環境や性格、発達障害の特性からソーシャルスキルを自然に身につけることが難しいお子さんには、人との関わりを技術として捉えるソーシャルスキルトレーニング(SST)が有効です。

人間関係が一気に広がる小学生の間が、ソーシャルスキルを学ぶのにベストなタイミングです。

家庭でできるソーシャルトレーニング(SST)でお子さんのソーシャルスキルを向上させて、お子さんが楽しい集団生活を送れるようにサポートしていきましょう。

  • この記事を書いた人

めぐ先生|凸凹子育てアドバイザー

【子どもと生きる毎日を楽しく♪】発達凸凹の子育てを応援|障がい児支援施設に勤務する保育士|発達凸凹2児の母|わが子の発達に不安を感じ、保育士の勉強を始めて資格取得|利用者、学生、支援者、様々な立場で赤ちゃんから大人までの施設を見てきた経験を活かして障がい者福祉の今を発信!

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