時計が読めない子どもや、時間管理が苦手な発達障害の子ども達にとって、時間を意識することはとっても難しいんです。
- 「あと10分で帰ろうね」
- 「6時になったらおもちゃを片づけて晩ごはんの時間だよ」
こんな約束しても守れない...そんなことありませんか?
発達障害やグレーゾーンの子どもは、時間管理が苦手な子どもが多いです。
お母さんが何度も声をかけてやっと次の活動に移っている状態だと、お母さんも疲れてしまいますよね。
そこでおすすめなのが、時間管理に便利なタイムタイマー。
この記事では、
- タイムタイマーの特徴
- タイムタイマーの有効的な使い方
- おすすめのタイムタイマー
を解説していきます。
特別支援の現場でも使われているタイムタイマーをご家庭でも活用して、お子さんとの生活リズムをよくしていきましょう!
タイムタイマーがおすすめの理由
時間管理が苦手な子どもにおすすめのタイムタイマー。
タイムタイマーがおすすめの理由を3つのポイントに絞って解説していきます。
タイムタイマーで時間を見える化
タイムタイマーは、真ん中のダイヤルを回転させてセットする回転式のアナログタイマーです。
時計の読み方が分からない子どもでも、時間の経過が視覚的にわかる仕掛けが施されています。
真ん中のダイヤルを回すと設定時間分の色が変わり、タイマーのカウントに合わせて色がついた部分が減っていくので、色の量で残り時間を確認できます。
これなら、数字や時計の読み方がわからない子どもも残り時間が一目で分かりますよね。
口頭の指示だけより子ども達も理解がしやすいため、発達障害やグレーゾーンの子どもの視覚支援として特別支援の現場でも使われています。
タイムタイマーが鳴ったら終わるを習慣化
公園やお友だちのお宅等の出先から帰るために、何度も何度も声掛けをしてるのになかなか帰れない。
次の行動に移るためには、今やっていることを終わる必要があります。
タイムタイマーを生活のあらゆる場面に取り入れることで、「タイマーが鳴ったら終わる」の習慣づけを目指しましょう。
何かする時にはタイムタイマーをセットして、鳴ったら終わるを習慣化しましょう
鳴ったら終わるが習慣化できれば、私が「やめなさい」と声をかけることも減りそうですね
タイムタイマーを使いこなして、お子さんが主体的に動けるようになれば生活リズムが整いますね
タイムタイマーが鳴るまで声掛けの必要がなくなる
帰る時間まであと10分よ
え?まだ遊んでない遊具がいっぱいあるどうしよー!
そんなに急いで次々遊ばなくても...今日も約束通りには帰れないな
タイムタイマーがない場合、「そろそろ時間だからね、もうすぐ帰るから終わりだよ」予定時間より早くこんな声かけをして、残り時間が少ないと知った子どもが焦ったように遊んでいる。
そんな経験ありませんか?
活動を始めるタイミングにタイムタイマーをとセットすれば、終わりの予告は必要ありません。
お子さんも音が鳴るまで気にせず集中して遊べます。
約束をしてタイマーをセットしたら、タイマーが鳴るまでは「もうすぐ終わり」「次はこれ」と言った声掛けは不要です。今の時間にしっかりと集中してもらいましょう。
お子さんがタイムタイマー気にしながら遊ぶ姿が見られたら、それは時間管理の第一歩です。
タイムタイマーの使い方
ここまでタイムタイマーの仕組みや有効性を説明してきました。
タイムタイマーの便利さをおわかりいただけましたでしょうか?
さまざまな場面で活用できるタイムタイマーを、生活に上手く取り入れれば生活のリズムも整います。
ここからはタイムタイマーの使い方のコツを4つご紹介していきます。
タイムタイマーをセットする時には子どもの意識を向ける
タイムタイマーをセットする時には、子どもと「タイマーが鳴るまで活動する」という約束をする必要があります。
タイマーに意識が向いていない状態でセットしても意味がありません。
例えば、セットする時に、お子さんに「どれくらい遊ぶ?」とダイヤルを回してもらってもいいですね。
それなら子どもも楽しみながら時間を意識できそう!
タイムタイマーで時間を区切って行動する
発達障害やグレーゾーンの子ども達は、気持ちの切り替えや時間管理が苦手です。
耳からの指示が入りにくく、言葉をかけるだけでは自分ごとにできずに動き出せない子どもがいます。
日々の生活は、今していることを終わらせて次の行動に移ることの繰り返しです。
- 学校から帰ってきておけいこに出かけるまでの時間
- 家に帰ってから晩ごはんまでの時間
- お風呂から上がって寝るまでの時間
こういった切り替えのタイミングにタイムタイマーを使うことで、行動の切り替えを身につける練習ができます。
毎日の生活の中にタイムタイマーを取り入れて、時間を区切た活動が習慣化していきましょう。
タイムタイマーで待っている時間を知らせる
「ちょっと待ってね」と言う時にタイムタイマーをセットすれば「ちょっと」を具体的に子どもに伝えられます。
発達障害やグレーゾーンの子どもは、先の見通しが持てなかったり、集中にむらがあることから、ただじっと待つことが苦手です。
タイムタイマーがあれば、「ちょっと」を具体的に伝えることができるので、ただ待つよりも見通しが持てるので、子どもも安心します。
繰り返し使うことで、このタイマーが鳴るまで待てばいいと分かるようになります。
慣れてくると、外で待つ時にタイムタイマーの絵で待ち時間を伝えることもできますよ!
タイムタイマーで終わりを伝える
タイムタイマーを使えば、活動の終わりを効果的に伝えられます。
- 先の見通しができない
- 気持ちの切り替えができない
- 興味がある物事に過度に集中してしまう
こんな子どもたちに有効です。
タイマーが鳴ったら、「おしまーい」等、いつも決まった声掛けをするようにしましょう。
テレビでも、「ピアノの演奏の後、天気予報の時間が始まる」みたいな演出がありますよね。
おうちでもタイムタイマーの終了音に合わせた演出で、おしまい感を高めてみてください。
おすすめのタイムタイマーを紹介
ここからはおすすめのタイムタイマーをご紹介します。
基本的な機能は似ていますが、さまざまな種類が登場しています。
なかには使うのが楽しみになる機能やデザインのタイマーもあります。
お好みのタイムタイマーを選んで、楽しみながら時間管理をしましょう。
やっぱり本家本元!「タイムタイマー モッド ホームエディション (Time Timer MOD Home Edition)」
20年以上前からタイムタイマーを販売しているTime Timer社のオリジナルタイマーです。
卓上時計のようなシンプルなデザイン、サイズも9cm程度とコンパクトです。真ん中のつまみを回して時間をセットし、色のついた面積が残り時間です。
アラーム音はON/OFFの切り替えができ、タイマーが進む音やアラームの音は小さめなので、大きな音が苦手な子どもにおすすめです。
目覚まし時計とタイマーが並んだ「時っ感タイマー トキ・サポ」
ネーミングセンスが光る、シンプルで文字盤が読みやすいタイマーです。
『時っ感タイマー トキ・サポ 時計プラス』は、タイマーに目覚まし機能のついたアナログ時計が並んでいます。
時間の経過を視覚的に確認できるタイマーの横にアナログ時計が付属しているので、時計が読めない、時間の感覚がまだよくわからないお子さんにオススメです。
「〇時まであと何分」「〇時になったらおしまい」といった使い方を、目覚まし機能と合わせて繰り返し使うことで、子どもの時間間隔を育てます。
視覚的に楽しくてわかりやすい砂時計
昔からある砂時計も残り時間や時間の経過を見える化したアイテム。
砂が落ちている様子から、時間が減っているという時間感覚を意識することができます。
砂の代わりにオイルが入っているものなど、いろんな色や形のものが販売されています。色々なタイプを用意して、遊び部屋や勉強など活動ごとに専用のものを置いておくのも楽しいですね。
アナログでいいですね。子どもが興味を持ちそう!
セットは簡単ですし、お子さんも楽しんで使ってくれそうですね
デジタルで読みやすく、押すのが楽しい大きなボタン「dretecラーニングタイマー」
数字以外の視覚的情報で時間を認識できるタイムタイマーをご紹介してきましたが、数字が読めるお子さんにはデジタル式のタイマーもおすすめです。
dretec(ドリテック)のラーニングタイマーは学習に特化したタイマーです。早押しボタンのようなライト付きの大きなボタンでスタート・ストップ。ゲーム機みたいな見た目と操作感で、お子さんの興味付けはバッチリです。
身につけられる腕時計タイプで効果UP「タイムタイマー(TIME TIMER) ウォッチ」
タイムタイマー社のMODが腕時計になったタイプもあります。
色がついた部分が減っていくことで残り時間が分かるタイムタイマー機能が搭載された腕時計です。もちろん、通常の腕時計としても使えます。
音だけでなくバイブレーションでのアラーム通知もあり、動き回っているときも時間管理をすることができます。
時間管理が苦手なお子さんや発達障害の人に限らず、時間を有効に使いたい大人にも便利な見えるタイマーです。
まとめ
この記事では、タイムタイマーの特徴と使い方、おすすめのタイムタイマーを解説してきました。
特別支援の現場でも使われているタイムタイマーは、時間管理が苦手なお子さんや発達障害・グレーゾーンのお子さんの視覚支援に効果的です。ぜひ活用してみてください。
特性のある人、何か苦手なことがある人にやさしいグッズには、誰もがみんな便利に使えるものがたくさんあります。
おすすめしたタイムタイマーもそんなグッズの一つです。ぜひ普段の生活に取り入れて、子どもの時間管理の力を引き出していきましょう。
そうすれば自然と生活のリズムが整っていきますよ。